退職を決める前に整理したいこと
退職を決めたい。
でも、本当に今決めていいのか分からない。
今の職場はつらい。
勤務表を見るだけで気が重い。
人間関係にも疲れた。
夜勤や残業で、体も気持ちも戻らない。
「もう辞めたい」
「でも、勢いで辞めて後悔したらどうしよう」
「次の職場でも同じだったらどうしよう」
そんなふうに、退職したい気持ちと不安の間で止まってしまうことがあります。
退職を考えること自体は、悪いことではありません。
ただ、勢いだけで決めると、あとから生活費・退職時期・次の職場選び・伝え方で困ることがあります。


もう退職したい気持ちはあります…。でも、決める前に何を整理すればいいのか分かりません。
結論から言うと、退職を決める前に整理したいのは、「辞めたい理由」「異動や休職で変わる可能性」「生活費」「次の職場で避けたい条件」の4つです。
退職するかどうかは、大きな判断です。
だからこそ、「もう無理」という気持ちだけで決めるのではなく、何がつらくて、何を変えたいのかを分けて考えることが大切です。
この記事では、退職を決める前に整理したいことを、看護師向けにチェックリスト形式でまとめます。
この記事で分かること
・退職を決める前に整理したいこと
・勢いで辞める前に確認したい生活面
・異動、休職、退職の分け方
・次の職場で同じつらさを避ける考え方
・退職を伝える前に準備したいこと
退職前にまず整理したいのは「なぜ辞めたいのか」
退職を考える時、最初に整理したいのは「なぜ辞めたいのか」です。
理由が曖昧なままだと、次の職場を選ぶ時にも迷いやすくなります。
同じ「辞めたい」でも、中身は人によって違います。
・夜勤が体力的にきつい
・人間関係で出勤がつらい
・業務量が多すぎる
・急性期のスピードが合わない
・家庭や子育てと両立できない
・相談しても変わる気がしない
・看護師そのものを続けるか迷っている
理由によって、次に考える選択肢は変わります。
夜勤が原因なら、夜勤なしや日勤中心の働き方が候補になります。
人間関係が原因なら、異動や職場環境の違う求人を見る必要があります。
業務量が原因なら、病棟以外や残業少なめの職場を確認した方がよいかもしれません。
退職理由は、次の職場選びの軸になります。

退職前の整理は、辞める気持ちを否定するためではありません。同じつらさを繰り返さないために、理由をはっきりさせる作業です。
「なぜ辞めたいのか」が分からないまま次を選ぶと、同じ負担を選んでしまうことがあります。
退職・異動・休職を分けて考える
辞めたい気持ちが強くなると、「退職するか、我慢するか」の二択になりやすいです。
でも、退職の前に、異動や休職で変わる可能性があるかも見ておきたいです。
・異動で軽くなる悩みか
・休職でまず回復した方がよい状態か
・今の職場を離れないと変わりにくい悩みか
異動で軽くなる悩みか
今の部署だけがつらい場合は、異動で負担が軽くなる可能性があります。
たとえば、
・特定の先輩や師長との関係がつらい
・今の病棟の忙しさが合わない
・患者層や診療科が合わない
・夜勤回数や勤務リズムが合わない
という場合です。
部署が変われば、関わる人、業務の流れ、患者層、忙しさが変わることがあります。
退職を決める前に、異動で変わる悩みなのかを一度見ておくと、後悔しにくくなります。

休職でまず回復した方がよい状態か
退職や転職を考える前に、まず休む必要がある状態もあります。
たとえば、
・仕事のことを考えると涙が出る
・出勤前に体が動かない
・眠れない日が続いている
・食事が取れない
・求人を見る気力もない
・何を選んでも悪い方にしか考えられない
という状態です。
この場合は、退職の判断より先に、心身を守ることが大切です。
疲れ切った状態で退職や転職を決めようとすると、冷静に条件を見られないことがあります。

今の職場を離れないと変わりにくい悩みか
一方で、異動や勤務調整だけでは変わりにくい悩みもあります。
たとえば、
・病院全体で残業が多い
・どの部署も人手不足が強い
・相談しても改善されなかった
・夜勤や土日勤務が生活と合わない
・職場全体の空気が合わない
・今の職場へ向かうこと自体がつらい
という場合です。
この状態なら、今の職場の中だけで考えるより、外の働き方を見た方が判断しやすくなることがあります。
退職は逃げではなく、今の環境では変えにくい負担から離れる選択肢になる場合もあります。

生活費と退職時期を確認する
退職を決める前に、生活費と退職時期は必ず確認しておきたいです。
ここを見ずに辞めると、職場から離れて気持ちは楽になっても、あとからお金の不安が強くなることがあります。
・毎月の固定費
・貯金で何か月生活できるか
・次の収入が入るまでの期間
・退職後の保険や年金の手続き
・家族に共有すべきこと
・次の職場を決めてから辞めるか、辞めてから探すか
毎月いくら必要かを見る
まず、毎月の生活に最低いくら必要かを確認してください。
・家賃や住宅ローン
・食費
・通信費
・保険
・交通費
・子どもにかかる費用
・返済や貯金
この金額が分かると、退職後にどれくらい余裕が必要か見えやすくなります。
「とりあえず辞める」より、「何か月なら生活できるか」を見ておく方が安心です。
次の収入までの空白期間を見る
退職してから次の職場で給与が入るまでには、空白期間ができることがあります。
次の職場を決めてから辞める場合でも、入職日や給与支給日によっては一時的に収入が空くことがあります。
退職日、入職日、給与日をざっくり確認しておくと、焦りにくくなります。
退職後の手続きも確認する
退職後は、保険や年金、住民税などの手続きが必要になることがあります。
細かい内容は雇用形態や状況によって違うため、職場の人事・総務や自治体などで確認してください。
ここを知らないまま辞めると、あとから手続きや支払いで慌てることがあります。
退職前は、気持ちの整理だけでなく、生活費と手続きの整理もセットで考えることが大切です。
次の職場で避けたい条件を決める
退職を決める前に、次の職場で避けたい条件を決めておくことも大切です。
ここを決めないまま求人を見ると、給料や家からの近さだけで選びやすくなります。
その結果、前の職場と同じしんどさを繰り返すことがあります。
・夜勤回数が多い
・残業が多い
・人間関係が閉鎖的
・教育や相談体制が弱い
・通勤時間が長い
・急性期のスピードが合わない
・子育てや家庭と両立しにくい
避けたい条件が分かると、求人を見る目線が変わります。
夜勤がつらかったなら、夜勤なし・夜勤少なめを優先する。
人間関係がつらかったなら、職場見学や雰囲気の確認を重視する。
業務量がつらかったなら、残業や受け持ち、教育体制を見る。
辞める理由を、次の職場選びの条件に変えていくことが大切です。

求人を見る時は「良い条件」より「同じ失敗を避ける条件」を見る
退職前後に求人を見る時は、良さそうな条件に目が行きやすいです。
・給料が高い
・家から近い
・日勤のみ
・年間休日が多い
・未経験歓迎と書いてある
もちろん、こうした条件も大切です。
でも、それだけで決めると、今の職場でつらかった原因が残っている求人を選んでしまうことがあります。
・実際の残業時間
・夜勤やオンコールの有無
・教育体制やフォロー
・人間関係や職場の雰囲気
・急な休みや家庭事情への相談しやすさ
・仕事内容と自分の負担感が合うか
求人票だけでは分からない部分もあります。
だからこそ、分からないところは面接や見学、相談できる相手を通じて確認することが大切です。
早く今の職場を辞めたい気持ちが強い時ほど、次の職場を急いで決めすぎないようにしましょう。

退職を伝える前に準備したいこと
退職の方向で考えるなら、伝える前の準備も必要です。
勢いで「辞めます」と言うより、最低限の整理をしてから話す方が安心です。
・退職理由を短くまとめる
・希望時期を考える
・引き止められた時の線引きを決める
・就業規則や退職手続きの確認
・次の働き方の方向性を整理する
退職理由は、細かくすべて話す必要はありません。
「家庭との両立が難しくなった」
「体調面を考えて働き方を見直したい」
「今後の働き方を考え、退職を希望しています」
というように、短く伝える形でも構いません。
引き止められた時に迷いやすい人は、何なら考え直せるのか、何なら難しいのかを事前に決めておくと安心です。

退職を急がない方がいい状態もある
退職を考えることは大切ですが、すぐに退職判断をしない方がいい状態もあります。
特に、心身が限界に近く、冷静に考える余力がほとんどない時です。
・仕事のことを考えると涙が出る
・出勤前に動けない
・眠れない、食べられない
・求人を見る気力もない
・何を選んでも悪い方にしか考えられない
この状態では、退職後の生活や次の職場を冷静に考えるのが難しくなります。
まずは、休むこと、相談すること、受診を含めて自分の状態を守ることを優先してください。
退職の判断は、少し落ち着いてからでも遅くない場合があります。
退職前の整理は、辞めるのを止めるためではなく、辞めたあとに同じしんどさを繰り返さないための準備です。
よくある質問
- Q. 退職を決める前に、まず何を整理すればいいですか?
-
A. まずは、なぜ辞めたいのかを一言にすることです。夜勤、人間関係、業務量、家庭との両立など、理由によって次に見るべき条件が変わります。
- Q. 次の職場が決まる前に退職してもいいですか?
-
A. 状況によります。心身が限界で休む必要がある場合もありますが、生活費や次の収入までの期間は必ず確認したいです。冷静に考えられないほどつらい時は、退職判断より先に相談や休息を優先してください。
- Q. 退職を伝える前に求人を見てもいいですか?
-
A. 見ても大丈夫です。すぐ応募するためではなく、今の職場以外にどんな選択肢があるか知るだけでも判断材料になります。ただし、求人を見る前に、次に避けたい条件を整理しておくことが大切です。
まとめ:退職前は、勢いではなく条件を整理する
退職を決める前に整理したいのは、
・なぜ辞めたいのか
・異動や休職で軽くなる悩みか
・生活費と退職時期は大丈夫か
・次の職場で避けたい条件は何か
・退職を伝える前に何を準備するか
です。
退職を考えることは悪いことではありません。
ただ、勢いだけで辞めると、次の職場でも同じしんどさを繰り返すことがあります。
まずは、辞めたい理由を一言にする。
退職・異動・休職を分けて考える。
生活費と次の職場条件を整理する。
それでも今の職場を離れる必要があるなら、退職へ向けて準備する。
この順番で大丈夫です。

退職前の整理は、無理に引き止まるためではありません。次の働き方で、同じ苦しさを繰り返さないための準備です。
今すぐ退職を決めなくても、今の職場以外にどんな働き方があるか見るだけで、退職するかどうかの判断材料になります。

まずは応募を決めなくても大丈夫です。今の職場でつらかった条件を整理しながら、次に同じ負担を繰り返さない働き方があるか確認してみてください。





